きょうも気分てんかん

大人になってからてんかんを発症しました。 いろいろと気分転換しつつ、日々懸命に生きてます。

発想のてんかん

てんかん患者は、発作の具合いによって障害者手帳を更新できるかどうか分かりません。
私は、昨年12月に障害者手帳を取得しましたが、もうすぐ有効期間の1/4が経過してしまいます。

障害者手帳の取得を決めた際、「どうせなら手帳のメリットを最大限享受してやるー!」と息巻いていたのですが、このご時世なので、なかなか思うようにいきません。
今年のGWは、美術館や博物館など、障害者手帳で入館料が割り引かれる施設を沢山回ろうと思っていたのに、東京は多くの施設が閉まっていた為、計画倒れでした。

そんな愚痴を、実家の母に電話していたら
 「あんた、本当にプラス思考だね~」
と言われました。

 ……そうなのかな?

確かに、私は、てんかんをマイナスに考えていないかもしれません。

これから先、自分の病状がどうなるのか、ドキドキ感はあります。
しかしそれは、辛く、悲壮感漂うドキドキではありません。
例えるならば、お気に入りの作家の新刊ミステリを読んでいる時のような、ドキドキとワクワクの入り混じったような感じ… でしょうか。

なぜ、こんなにも楽天的でいられるのか?

思うに、色々と「タイミングが悪くなかった」のだと思います。
(良かった…とは言いたくないかな。)

初めて発作が発覚したのは、30歳の時でした。
そのため、進学や就職など、人生の節目となるようなタイミングに、てんかんという病気が全く影響していません。
周りの方にも恵まれ、「てんかんが原因で、何かを諦める」という経験もしていません。
また、発作の頻度が少なく、発作時の記憶がないので、発作に対する恐怖心がほとんどありません。
悲観的にならずに済んでいるのは、このような様々な要因が上手いこと積み重なったからでしょう。

今後もこのようなラッキーが続くとは限らないので、もちろん不安はありますし、マイナスな気分になる事もあります。

しかし、人間、生きていれば、悩まないなんて事はありません。
てんかんになる前の30年間は、てんかんに対する不安や悩みは全くありませんでしたが、それ以外の沢山の事象に思い悩み、辛く苦しい思いも沢山しました。
でも、楽しいこと、素晴らし経験や体験も、いっぱいいっぱいありました。
人生において楽しい事と悩み事が同居しているのは、病気であろうがなかろうが誰しも同じで、てんかんになったからといって、その原則が変わる訳ではないのです。

上手く言い表せませんが…
同じ事柄でも、何を主軸に考えるか、どう見るかで、気持ちが変わるような気がします。
てんかんという病気を、「マイナスで不幸だ」という軸で考える事も出来ますが、私は、少しでもプラスイメージで考えたいです。

“私”には、いつでも幸せいっぱいでいて欲しい。

障害者手帳の特典利用は、私にとって、自分のモチベーションを上げて、必要以上に落ち込まないようにする自己防衛手段のひとつなのかもしれないな、と思いました。

もうすぐ緊急事態が開けるようです。
色々とお出かけ出来る世の中になると良いです。
楽しい事をいっぱい体験して、幸せいっぱいだったと思える人生にしたいと思います。