きょうも気分てんかん

大人になってからてんかんを発症しました。 いろいろと気分転換しつつ、日々懸命に生きてます。

専門医が見るMRI

病院を変更したタイミングで、MRIを撮りました。
最初の発作の頃(8年前?)のMRIデータを見た先生が、「側頭葉に肥大があるかもしれないが、見たいところが写っていない」とおっしゃり、詳しく検査する事になったのです。

MRIは、頭部を輪切りにした感じで撮影されるのですが、輪切りの角度によって、映るモノが変わるそうです。
イカも、切り方によって、種子が沢山あっても表面から全く見えない事があります。
MRIに何が写るかも、考え方的には同じなのかもしれません。


検査の結果…
私は、片方の扁桃体が肥大しているそうです。

おそらく、
肥大した扁桃体から異常な電気信号が発生
 ↓
お隣の海馬に影響を及ぼし、記憶に異常(デジャヴなど)が起きる
 ↓
異常な電気信号がもっと広範囲になると、意識を失い倒れる
…のではないか、との事でした。


まぁ、結果が分かったからと言って、治療方針が変わる訳でもなく、引き続き「服薬しながら、発作と副作用のバランスを見る」感じです。


でも、私の中では、大きな変化がありました。
「異常があった」と分かり、とてもすっきりしたのです。

最初の発作から8年間、MRIも脳波も異常なしと言われておりましたが、その間、何度か意識を失い倒れています。

 異常ないなら、何が原因なの?

…と、“分からない”事が、とても不安でした。

また、私は、服薬で体調が悪くなる事が多かったので、薬が嫌いでした。
(でも、処方された通りにちゃんと服薬していましたよ!)

そのため、体調が悪くなると
「本当にこの薬を飲んでて大丈夫なのか?」
と不安になり、
発作がない時期が続くと、
「もう飲まなくても大丈夫じゃないか?」
と思ってしまう事が幾度とありました。
“とりあえず医者を信じるしかない”
…と頭では理解していても、そう思ってしまうんです。


その点、「異常がある」って、素晴らしいです。
もちろん、異常がない方が良いに決まっていますが、“分からない”より全然良い。
「悪いところがあるから、発作が起きる」とシンプルに理解できたので、“分からないことに対する不安”が無くなりました。

そして、「治療したい」という気持ちが強くなり、服薬を毛嫌いすることも無くなりました。
(副作用を感じなくなれば、もっと良いんですけど…)


それにしても、8年前のMRIから異常の可能性を見つけた先生、スゴイ。
異常のなさそうな脳でも、てんかん専門医の目線では、何か見つけられる事があるんですね。